※この記事は海外メディア『sciencealert』の記事を翻訳しています。
科学者たちがブラックフライデーがあなたの脳に与える影響を明らかにする :ScienceAlert
毎年11月、ブラックフライデーは「大幅値引き」「今日だけの特別価格」といった大きな宣伝とともにやってきます。
私たちは見逃せないようなお得情報を次々と浴びせられますが、その裏にはもっと巧妙な仕組みがあります。
ブラックフライデーは、単なる“1日(いまでは2週間以上続くことも)限りのセール”ではありません。
実は、人間の脳がどのように意思決定をするか――その弱点を狙った心理イベントなのです。
この仕組みを少し理解するだけで、「必要以上に買わされてしまう瞬間」に気づけるようになります。
「早く決めなきゃ!」は脳の仕組み
私たちが何かを買うかどうか決めるとき、脳はメリット・デメリットを比較しながら判断します。
価格、性能、レビュー、予算など、必要な情報を集めてから決断するのがふつうです。
重要な決断ほど、慎重に時間をかけるのが一般的です。
しかし――
時間を急かされると、この仕組みは一変します。
脳は「決定するのに必要な情報量」のハードルを下げてしまい、
つまり 少ない情報でも早く決めてしまう のです。
これは、腕にクモが乗ったときに即座に振り払うような、“急がなければならない状況”では役立ちます。
しかしブラックフライデーでは、これが衝動買いにつながってしまいます。
「残りわずか!」のワナ
ブラックフライデーが使うのは“時間の制限”だけではありません。
同時に、「在庫の希少性(scarcity)」も煽ってきます。
- 「残り8点です」
- 「12人がこの商品をカートに入れています」
こうした表示があると、急に勝負の世界にいるような気分になります。
本当は買う気がなくても、
「早く買わないと、誰かに取られる」
という焦りが生まれ、つい「カートに追加」してしまいます。
脳は「希少なものほど価値が高い」と錯覚しやすく、
「みんなが欲しがっているなら良い商品なんだろう」と勝手に判断してしまうのです。
「なんでこんなの買ったんだっけ?」
急いで決めるとき、私たちは情報をあまり集めず、ミスをしやすくなります。
これは心理学で知られる スピードと正確さのトレードオフ です。
急かされると脳はショートカット(近道)で判断しようとしますが、
「何人が見ているか」より、
「品質、保証、長期的な価値」の方が本来は重要です。
また、「売り切れそう!」という表示があると、
価格比較やレビュー確認といった面倒な作業を避けたくなり、
情報を探す前に買ってしまいがちです。
ブラックフライデーは“作られた緊急事態”
- カウントダウンタイマー
- 「在庫わずか」ポップアップ
- 「本日限定」バナー
これらはすべて、本物の緊急性を模倣するためにデザインされた仕掛けです。
理性的な判断は二の次になり、
「本当に必要?」ではなく
「逃したら損する!」が優先されてしまいます。
その結果――
本来必要ないのに、今持っているテレビより少し良い程度の新品テレビを買ってしまう、
なんてことが起こるわけです。
賢く買い物をするための4つのポイント
①プレッシャーが来る前に準備する
本当に必要なものを事前に調べておくと、
セール中に脳が焦りで混乱しにくくなります。
②予算を決めて見えるところに置く
「希少性」に動かされそうになっても、
“お金というもう一つの制約”を思い出せます。
③買う前に一度立ち止まる
焦りを感じたら1分休むだけで、
脳が冷静さを取り戻します。
④「定価でも欲しい?」と自問する
商品の“本当の価値”に意識が戻ります。
まとめ
良い買い物を楽しむのは悪いことではありません。
でもブラックフライデーの興奮の中にいるときは、
あなたの脳がどんな影響を受けているのか
そして誰が本当に得をしているのか
を思い出す価値があります。

ブラックフライデー・・
ついつい買いすぎちゃうワン・・

