通勤ラッシュのストレスから解放され、自宅でコーヒーを飲みながら仕事ができる。場所を選ばない在宅勤務は、私たちに時間と場所の自由を与え、より柔軟で快適なワークライフバランスを実現しました。
この大きな変化は、私たちの心にどのような影響を与えているのでしょうか? 「なんとなく気分がいい」という感覚だけでなく、科学的なデータは、在宅勤務がメンタルヘルスに与える効果について、性別や個人の精神状態によって明確な違いがあることを明らかにしています。
最新の大規模調査(オーストラリアの16,000人以上の労働者データに基づく)の結果から、あなたにとって最適な働き方を見つけるヒントを探りましょう。
出典:Is Working From Home Good For You? A New Study Reveals The Answer.
「https://www.sciencealert.com/is-working-from-home-good-for-you-a-new-study-reveals-the-answer」
女性のメンタルヘルスに特に大きな恩恵
この研究で際立って示されたのは、在宅勤務が女性の精神的健康に与えるポジティブな影響の大きさです。
特に、週に数日(1〜2日程度)オフィスに出勤し、残りを自宅で働くハイブリッド勤務が、女性にとって最大のメリットをもたらしました。
これは単に通勤時間が減ったからという理由だけではありません。この恩恵は、以下の要素に関連していると分析されています。
- ストレスの軽減: 職場での人間関係やプレッシャーから離れる時間が増えること。
- 役割の両立: 育児や家事といった家庭生活と仕事のバランスを取りやすくなること。
通勤ストレスに敏感なのは「メンタルが疲れている男性」
一方で、男性の場合、在宅勤務の有無自体はメンタルヘルスに統計的に大きな影響を与えませんでしたが、通勤時間は重要な要因となりました。
特に、もともとメンタルヘルスが優れない男性にとって、長い通勤時間は心身の負担を増大させていました。通勤時間が片道30分伸びることは、世帯収入が2%減少するのと同じくらい、メンタルヘルスを悪化させる影響があったのです。
これは、心に余裕がない状態では、ストレス要因(満員電車や渋滞など)への対処能力が低下するためです。
最も恩恵を受けるのは「心に課題を抱える人」
この研究の最も重要な発見は、もともとメンタルヘルスに課題を抱えている人ほど、在宅勤務や通勤時間の短縮から大きな恩恵を受けるという点です。
- 精神的に疲弊している女性にとって、ハイブリッド勤務は収入が15%増えるのに匹敵するほどの大きな幸福度の上昇をもたらしました。
これは、精神的に疲れている人ほど、ストレスの原因から距離を置く環境の変化(通勤からの解放、自宅という安全な場所での作業)が、回復の大きなきっかけになることを示しています。
企業と個人がすべきこと
この結果から、私たち個人と企業は以下の点に注目する必要があります。
- ワンサイズ・フィフ・トオールを避ける: 会社が「全員出社」や「全員在宅」といった画一的なルールを押し付けることは、特定の社員のメンタルヘルスを悪化させるリスクがあります。
- 個人のモニタリング: 労働者一人ひとりが、在宅勤務の頻度、通勤時間、オフィスでの時間が、自分のウェルビーイングにどう影響しているかを正直にモニタリングすることが大切です。
- 女性への配慮: 家庭生活との両立が求められやすい女性に対しては、ハイブリッド勤務を積極的に推奨し、その柔軟性を最大限にサポートすることが、生産性の向上にもつながります。
在宅勤務を「心を守るための選択肢」として活用し、ご自身の心の状態に合わせて最適な働き方を選びましょう。

