※この記事は海外メディアの記事を翻訳しています。
出典:sciencealert「This Is What Time You Should Eat Dinner During Winter」
This Is What Time You Should Eat Dinner During Winter : ScienceAlert
時計が戻り、外が真っ暗になる頃にはまだ仕事中──
そんな冬の生活リズムは、日も短く、夕方も暗く、つい夕食が遅くなりがちです。
ですが、冬こそ「食べる時間」を見直すことで、体も心も過ごしやすくなるかもしれません。
体は“体内時計(サーカディアンリズム)”で動いている
私たちの体には、睡眠・代謝・消化・ホルモン分泌を調整する“24時間の体内時計”があります。
このリズムは光と暗さに同期しているため、日が沈むと代謝もゆっくりになる仕組みです。
こうした働きから、近年注目されているのが 「クロノ栄養学」。
「何を食べるか」だけでなく、
“いつ食べるか”も健康に影響するという研究が増えてきています。
食べる時間が違うだけで、代謝が変わる
ある研究では、
- 22時の夕食 → 血糖値のピークが20%高い
- 18時の夕食 → 脂肪燃焼が10%多い
という結果が示されました。食事内容も就寝時間も同じなのに、です。
また、多くの研究をまとめた分析でも、
早い時間に食べるほど、体重管理がしやすく、血圧・血糖値・コレステロールも改善しやすい
という傾向が確認されています。
逆に、寝る前の食事(遅い夕食)は肥満や糖尿病リスクを高めるという研究もあります。
冬は体内時計が乱れやすい季節
冬は日照時間が短くなるため、体内時計が乱れがち。
さらに、光不足で**セロトニンが減り、気分が落ちやすくなる(季節性うつ)**ことも。
夜が長いと、
- ダラダラお菓子を食べる
- 夕食がどんどん後ろ倒しになる
といった“冬あるある”が起きます。
でも、消化・ホルモン分泌・代謝はすべて体内時計で動くため…
寝る前に食べてしまうとリズムが重なり、
- 代謝低下
- 睡眠の質ダウン
- 朝のだるさ
につながる可能性があります。
冬は夕食を少し早めたほうがいい理由
すべての人に当てはまるわけではありませんが、多くの専門家が
冬は夕食をいつもより少し早めると良い
と勧めています。理由は3つ。
① 代謝の“活動時間”に合わせられる
代謝が活発なうちに食べると、
血糖値コントロール・エネルギー利用・脂肪燃焼がスムーズ。
② 消化の負担が減る
寝る前に2〜3時間あけると、
消化が落ち着いてから眠りに入れるので睡眠の質が上がります。
③ 気分と体内リズムが整う
冬はリズムが乱れやすい季節。
一定の食事時間が「時間の目印」になり、
気分の安定にも効果的です。
ただし、万人に同じ時間が正解ではない
- 夜にトレーニングするアスリート
- 不規則な仕事の人
などは、遅めの夕食が必要な場合もあります。
大事なのは、
ルールではなく“自分の生活に合うタイミング”を見つけること。
以下のようなサインがある場合は、夕食を早める価値があります:
- いつも21時以降に食べている
- 朝起きてもだるい
- 寝つきが悪い
- 夜にお腹が重くて眠れない
冬に試したい“食べる時間”のコツ
- 夕食は17:30〜19:00が理想(最低でも寝る2〜3時間前)
- 朝・昼にカロリーを多めに(代謝が活発)
- 遅い運動の日 → 夕食は早めに、運動後は軽いリカバリースナック
- 20時までに食べ終える習慣で体内リズムを整える
- 1〜2週間、「食べる時間」と「体調・睡眠の質」を記録して調整
- 完璧を求めず、無理なく続くリズムを作る
まとめ:冬は“何を食べるか”だけでなく“いつ食べるか”も重要
冬は体内時計が乱れやすい季節。
その分、食べる時間を整えるだけでもエネルギー・気分・睡眠が安定しやすくなります。
ただし、最も大切なのは…
「自分の体と生活に合う、意識した食事タイミング」を作ること。
ルールに縛られすぎず、
体調が整うリズムを見つけてみてください。

